日本では成人のおよそ6人に1人が発症する糖尿病は誰にでも起こりうる病気です。
11月14日は世界糖尿病デー。
自分の血糖値に注意を払って糖尿病の予防や早期発見に努めましょう。
高血糖状態が続くと…
糖尿病は血液中のブドウ糖濃度が増えすぎた状態が続く病気です。
その多くは食べすぎや運動不足など、生活習慣の乱れが原因の2型糖尿病です。
生活習慣の乱れにより肥満やメタボリックシンドロームになると、血糖値を一定の範囲に保つインスリンの働きが低下します。インスリンの働きが悪くなると、すい臓はその働きを補うためにインスリンの分泌量を増やします。分泌量を増やした状態が続くとすい臓は疲弊し、インスリンの分泌量も減少します。その結果、血糖値が高くなり、糖尿病を発症します。
糖尿病の初期には自覚症状がほとんどありませんが、放置すると血管が傷つき、目や腎臓、神経などが障害される合併症を招きやすくなります。
糖尿病は血液検査で分かります。健康診断を受けたら、空腹時血糖値やHbA1cなどの数値を確認しましょう。糖尿病の疑いを指摘されたら医療機関を受診してください。
食べすぎや栄養バランスの偏りをなくそう
糖尿病と診断された場合はもちろん、血糖値が正常範囲より少し高いといった場合も、生活習慣を見直すことで血糖コントロールができます。
食生活では、1日3食規則正しい食事を心掛け、量は腹八分目にとどめ、体重の変化を見ながら、調節していくとよいでしょう。偏った食事は避け、様々な食材を使った栄養バランスの良い食事にすることも大切です。
早食いは肥満や糖尿病に悪影響を及ぼすのでよく噛んで食べるようにします。お菓子やスナック類などの間食やサイダーやフルーツ系の炭酸飲料水などの甘い飲み物は摂り過ぎに注意しましょう。
有酸素運動とレジスタンス運動で血糖値を低下
運動をして筋肉を動かすと血液中のブドウ糖がエネルギーとして使われ、血糖値が下がります。また、運動を長時間続けていると、インスリンの働きが改善されます。
血糖値を下げる効果的な運動はウォーキングやジョギングなどの有酸素運動とスクワットや腹筋などの筋肉に負荷をかけるレジスタンス運動です。有酸素運動は、ややきついと感じる程度の強さで1日に合計30分程度、できれば毎日、少なくとも週に3回行います。
レジスタンス運動は週に2~3回、1~3日おきに行うと効果的です。
食事の改善や運動は継続が大切です。そのためには食事であれば時には外食を、運動であればいろいろな種類を楽しみながら行うなどの工夫をするとよいでしょう。
判らないことがある場合は気軽にご相談ください。